東日本大震災伝承施設調査まとめ

東日本大震災の被災地では「伝承施設」というものをよく目にします。伝承施設といっても、石碑や震災遺構、建物など様々なものがあり、それぞれどのような役割を持っているのでしょうか。

こちらの記事では伝承施設について私なりに調査したものをまとめています。伝承施設に訪れる際には是非参考にしてみてください。

東日本大震災伝承施設とは

皆さんは「震災伝承施設」というものをご存知でしょうか。この施設は、国土交通省東北整備局と青森県、岩手県、宮城県、福島県、仙台市から成る、震災伝承ネットワーク協議会が整備する復興祈念公園及び震災伝承施設です。具体的には以下のいずれかの項目に該当する施設のことを言います。

 

つまり、これらの施設は東日本大震災の事実や記録、経験や教訓を人々に伝承している施設です。これらの伝承施設は第一分類から第三分類までに分類されています。

第一分類には先ほどの5項目のいずれかに当てはまる施設が該当します。現在は128件登録されています。

第二分類は、第一分類のうち公共交通機関等の利便性が高いことや駐車場があるなど、来訪者が訪問しやすい施設が該当します。現在では66件登録されています。

第三分類は、第二分類のうち、案内員の配置や語り部活動等、来訪者の理解しやすさに配慮している施設が該当します。現在では46件登録されています。

私はこれらの分類の中でも、人々により伝承することができる施設として第三分類に該当する施設について調査しました。

第三分類に該当する施設の調査

第三分類に該当する施設について、施設概要・役割・展示:写真の有無・展示:映像系の有無・その他の展示や取り組み・入場料・オープン時期・震災遺構の有無・防災学習の有無・イベントの有無の項目から調査を行いました。

調査結果より、被災範囲が広く規模も大きかった岩手県と宮城県に伝承施設が多いことがわかりました。この2県は積極的に運営している伝承施設も多い印象を受けました。

岩手県は市や町などの復興計画に合わせて新設された(であろう)建物が多かったです。

宮城県 でも同様の施設も多いですが、移転やリニューアルを繰り返しながらも、震災当時(ここでは2011年〜2014年頃)にできた施設も多い印象がありました。

福島県は地震・津波に加え、福島第一原子力発電所事故も発生し、放射能による重大な被害をもたらしています。この事から放射線や環境問題に関して理解と意識を深める施設もありました。

全体としては、写真や映像での展示の他にも、デジタルサイネージや模型などの工夫した展示を行っているようです。また、防災学習や語り部活動の拠点となっている施設も多い印象を受けました。

アーカイブのみならず、まちの復興・再建のために建設された施設は、そうではない施設に比べると活発に活動を行っている印象を受けました。

まとめ

今回の記事では、震災について多くの人に伝えているものの代表として「東日本大震災伝承施設」について調査したことをまとめてみました。伝承施設といっても、石碑や公園、震災遺構など、様々なものがあります。しかしどの施設も二度と東日本大震災のように多くの犠牲者を生まないように、事実や経験をあらゆる形で来訪者に伝えているます。

皆さんも今後伝承施設に行く機会があれば、当時について少し振り返ってみてはいかがですか。その際にはぜひこちらを参考にしてみてください。

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