Album311について
記憶の引き出しに
忘れたことを思い出す、知らないことを知るきっかけを与えたい
2021年は東日本大震災から10年の節目を迎えます。「10年」という時間をどのように感じていますか?私は正直、「あっという間だった」と感じています。
震災当時の2011年、私は小学校を卒業する間際でした。ちょうど10年を迎える2021年、私は大学を卒業しようとしています。
「あっという間」と感じる一方、振り返ると、それだけの長い時間が経ったんだ、とも感じています。長い時間が経ったということは、それだけ「忘れてしまったこと」もあるのではないでしょうか。
「Album311」では、東日本大震災を振り返ることができるコンテンツや、それに付随した、日々の暮らしの見直しや防災に関するコンテンツを発信しています。「Album311」が記憶の引き出しになれたら嬉しいと思っています。
そして日本は人々の生活を脅かすような自然災害が多いです。東日本大震災から10年という節目を機に、もう一度災害や防災に関する意識を向上していきたいです。

いつもと違う場所で過ごした際に感じたギャップ

私は東日本大震災の津波により身近なものがたくさん被災しました。この10年間は震災や復興と隣り合わせの生活をしていました。
そのような中で私自身も何かを残したいなと考え始めたのは高校3年生の頃です。
大学を卒業する年が2021年と、震災から10年という節目に当たることがわかっていたので、漠然と卒業研究では震災について行いたいとそのときに考えていました。
そして今の形にしようと固まったのは2020年の3月11日です。
私は東日本大震災以降3月11日を地元で過ごすことを大切にしてきました。
しかし2020年の3月は日本でも新型コロナウイルスが流行し始めたあたり。私は初めて地元を離れ、現在生活している仙台市で黙祷を捧げました。
家の中で黙祷するよりも、海には行けないけれどいつものように外に出て黙祷をしたいと思ったので仙台駅前に行きました。
14時46分、仙台駅前は何食わぬ顔で歩いている人だらけで驚きました。仙台市は地元とは比べるまでもなく街も人の規模も全く違うことはわかっています。私は仙台駅前の震災当時のことは知りませんが、宮城県自体甚大な被害を受けた地域です。それにも関わらず、9年経ってしまうとどこか過去のことになってしまうんだなと悲しくなったのを覚えています。
私はその際に感じたギャップから、今震災に関心を寄せている人たちはどのくらいいるのだろう。また10年経つと記憶が薄れてしまう人や当時を知らない人たちも少なくはないのではないかと考えるようになりました。

東日本大震災は被災地・被災者だけではなく、当時を過ごしてきた全世界の人にとって、とても悲しい出来事だったと思います。しかしその悲しさや、支援していただいた中で感じた嬉しさや幸せな気持ち。辛い記憶に縛られている必要はないけれど、悲しさも嬉しさも含めて忘れてはいけないことがたくさんあると私は考えています。
知らないのならば知ればいいし、忘れたなら思い出せばいいと思います。昔からそうやって伝え受け継がれてきた教訓があるように、思い出す・知るきっかけを少しでも与えられたらいいなと思っています。
Albumに込めた3つの意味
「Album311」という名前にはいくつか意味が込められています。
「東日本大震災」「10年」「過去」など様々なキーワードをもとに考えていた頃に 「アルバム」という言葉が浮かんできました。アルバムには、「記憶を留める」「記憶を引き出す(思い出す)」「記憶を共有する」という役割があります。私が卒業研究の目的としていたこととぴったりでした。
また私は東日本大震災を扱うにあたり、決して重く、暗いものにはしたくないと考えています。アルバムは、気軽に振り返られるツールでもあるのでそのような点でもぴったりな言葉でした。そして深い意味を持たせることなく東日本大震災についてを扱うコンテンツと伝えるために「311」という数字を用いました。
ロゴタイプは手書きでアルバムのような雰囲気をもたせました。シンボルマークはアルバムの形をモチーフにしました。三面でアルバムという名前に込めた3つの役割を表現しました。少しラフな見た目は、手作りのアルバムに写真を敷き詰めた様子をモチーフにしています。
シンボルマークに用いた黄色には「明るい未来」「明かりを灯す」という意味を込めています。